舞洲の花火に手を合わせて

お出かけエッセイ

馴染みのお店のマスターに声をかけてもらい、11月2日に「Wish on Fire ~子供たちの命を救う、未来への打ち上げ花火~」というイベントに足を運んだ。

仕事を終え、舞洲に着いたのは18時半ごろ。

会場のパームガーデン舞洲では、「フィエスタ・デ・メキシカンスカル2026」というイベントも開催されていた。

メキシコの伝統行事「死者の日」をテーマに、施設内はカラフルなスカルで彩られている。

私がこうしたメキシコの文化を知ったのは、映画『リメンバー・ミー』だった。

映画を観たときは、なんとも陽気で楽しそうな祭りだと思ったものだが、まさか自分がその雰囲気を味わう日が来るとは。

会場には焼き鳥にカレー、タコスにクレープなど。お酒もいろいろ揃っている。

なかなか魅力的なラインナップである。

さっそく、ビール片手におでんや焼き鳥をいただいた。

——あぁうまい。外で食べると美味さが倍増する。

そんな楽しい雰囲気のなか、このイベントにはもうひとつ、大切な意味が込められていた。

小児がんやドラッグロスなど、さまざまな困難に直面する子どもたち。その命を守り、未来につなげたい。そして、こうした現実を一人でも多くの人に知ってほしい。

そんな願いを、夜空に届けるための花火だったのだ。

花火が上がる前に、医療の現状や病気と向き合う子どもたち、その家族、そして大切な人を亡くした方々の思いに触れる時間があった。

そのなかで、ひとつ、心に残った言葉がある。

「コミュニケーションは、抱っこのようなもの」

抱っこ。

なんとも不思議な言葉だ。

コミュニケーションというと、話すこと、聞くこと、伝えること。そんな言葉が浮かぶ。

でも、抱っこ。

身体をぎゅっと抱きしめるように、相手の気持ちをまるごと受け止める。そんなイメージが浮かんだ。

時刻は19時半。いよいよ花火が上がった。

「お空に届け」

「そちらからも見えますように」

「僕も頑張る」

そんなメッセージが流れ、音楽とともに大輪の花火が咲く。

聞き覚えのある曲が流れてきた。サザンだ。思わず顔がほころぶ。

華やかで、美しい。

けれど、少し寂しい。

花火を見ながら手を合わせるなんて、今まであっただろうか。

想いを託された花火は、まるで送り火のようで。気がつけば、私は手を合わせていた。

それでも、その光には確かな希望も感じられた。

今回、声をかけてもらったことで、初めて知ったことがたくさんある。

身近に患者さんがいなかったこともあり、恥ずかしながら、私はこうした子どもたちを取り巻く環境について、深く考える機会がなかった。

けれど、これまで意識してこなかっただけで、そこには日々の現実があった。

今日も病気と向き合っている子どもたちがいる。その子たちを支える家族がいる。

みんな、誰かの大切な子どもなのだ。

知ることから始まる助け合いもある。

そんな輪が、少しずつ広がっていけばいい。

今回声をかけてくれたマスターのお店

焼き鳥はもちろん、マスターとの何気ない会話も楽しみのひとつ。ついつい長居してしまう、居心地のいいお店だ。

私のおすすめは、ずりとこころ(塩)、きも(タレ)、そして上きものお造り。たまに登場する気まぐれメニューにも心が躍る。

たぶん私の体の数%は、このお店の焼き鳥で出来ている。

いつもありがとうございます。

炭火焼鳥 松や 炭火焼鳥 松や
📍 兵庫県川西市小戸2-5-12
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