ジリジリと照りつける太陽の下、あのけたたましいセミの声を耳にして、「あぁ、今年も本格的な夏が来ちまったなぁ」としみじみ思う方は少なくないはず。
セミは日本の夏に欠かせない、絶対的な風物詩。
しかしその割には、「じゃあセミって普段何食べてるの?」「どれくらい生きるの?」と正面から生態を問われると、「ん?」と言葉に詰まってしまうミステリアスな存在でもあります。
そこで今回は、日本の夏と切っても切れないあの騒がしい同居人「セミ」について、知っていれば明日の朝礼のネタくらいにはなる、知られざる驚きのトリビアをまとめてみました。
日本の夏の風物詩!セミの知られざるトリビア5選

セミが1週間で死ぬってホント?
「セミの成虫の寿命なんて、せいぜい1週間くらいでしょ?」と儚いイメージを抱いている方は非常に多いですが、結論から申し上げましょう。
天敵のカラスに襲われるなどの悲劇的な事故さえなければ、彼らは余裕で1週間以上生き延びます。
どうやらこの「1週間ではかない命を散らす」という切ないストーリーは、セミを人間がカゴで飼育しようとすると即座に死んでしまうことから広まった、完全なる俗説のよう。
大自然の中でのびのび暮らす野生のセミたちは、実際には成虫になってから1ヶ月ほどしぶとく生き長らえているのです。全然儚くありませんでした。
さらに言えば、土の中で過ごす幼虫期間の長さだって他の虫の追随を許しません。
北アメリカに生息する「ジュウシチネンゼミ」にいたっては、なんと17年間もの歳月を暗い土の中で引きこもって過ごすという、驚異の忍耐力の持ち主。
名前のまんま!!
はかない短命の代名詞と思われがちなセミですが、その生涯をトータルで見れば、昆虫界の中ではむしろ「トップクラスの長寿タイプ」なのであります。
鳴いているのはメス?オス?
朝から晩まで「我の声を聴け!」とばかりにシャウトしまくるセミたちですが、実は全員が力いっぱい鳴いているわけではありません。
結論から言うと、鳴いているのは100%「オス」だけ。
セミ界の婚活市場においては、「とにかく声がデカくて響くオスほどイケメンでモテる」というルールが存在するらしく、彼らは可愛いあの子を振り向かせるためだけに、必死にあの騒音を響かせているわけです。
一方、メスのセミは一言も鳴きません。
というか、メスの体にはそもそも音を出すための「発音器」という楽器が備わっておらず、鳴こうにも鳴けない仕様。
あの夏の喧騒は、ひとえに男たちの熱苦しいアピール合戦だったんですね。
どのセミも同じ時間に鳴くの?
セミといえば、真夏の太陽の下で全員が一斉に「24時間営業」のごとく絶叫しているイメージですが、実は彼ら、種類によって鳴く時間帯がだいたい決まっています。
代表的なセミたちのシフト表が、こちらです。
| クマゼミ | 朝方~昼前 |
| アブラゼミ | 朝方と午後 |
| ミンミンゼミ | 午前中 |
| ヒグラシ | 夕方と明け方 |
鳴き声のバリエーションだけでなく、まさか1日の中でこれほど綺麗に「時間帯の住み分け」が行われていたとは驚きです。
彼らは彼らなりに、夏のアピールタイムがバッティングしないよう譲り合っていたのであります。
セミのおしっこは汚い?
夏の木の下を歩いているとき、あるいはセミを捕まえようとした瞬間、彼らが逃げながらピッと液体を飛ばしてくるアレ。
「おい! 今おしっこかけたろ!」と軽く絶望的なショックを受けますが、ご安心ください。
実はセミのおしっこは、その99%が「ほぼ水」のようなものです。
彼らは普段、木の幹からひたすら綺麗な樹液だけを吸って暮らしているため、おしっこの成分には毒性も汚物感もゼロ。実質、ただの「樹液の飲みすぎによる水分調整」なのであります。
———ちなみに、ここからが本題。
もし木の下を歩いていて突然セミにおしっこを引っ掛けられ、それが原因で目に炎症を起こすなど「怪我」をした場合、なんと損害保険(傷害保険)の支払い対象になるという、嘘のような本当の話があります。
損害保険が下りるための「3大要件」を、セミのケースに当てはめてみましょう。
- 急激:なんの前触れもなく、いきなり
- 偶発:たまたま木の下を歩いていただけ
- 外来:おしっこをかけてきたセミが100%悪い
この3つがガチッと揃うため、不意打ちのおしっこテロで怪我をした場合は保険が使えるのです。
ただし、「よし、セミを捕まえてやるぞ!」とこちらから戦いを挑みに行き、おしっこをカウンターで浴びた場合は、「リスクを予測できたでしょ」とみなされ、「偶発」の要件が認められない可能性大とのこと。
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だだまあ成分に問題はないとはいえ、不意打ちでおしっこを浴びるのだけは勘弁してほしいもの。
万が一の怪我に備えて保険の知識を蓄えつつ、夏の木の下を通る時は、とにかく前を向いて無心でスタスタ歩き抜けるに限ります。みなさまも夏の頭上にはくれぐれもご注意を!
セミ爆弾の見分け方は?
道端でゴロンとひっくり返っているセミを見つけ、「あぁ、お亡くなりになっているな……」と哀れみの目を向けて近づいた瞬間。いきなり「ジジジジジジジジッ!!」と狂ったように大暴れされ、心臓が口から飛び出るほどびっくりした経験、誰しも一度はあるはず。
……ネットで通称「セミ爆弾」と恐れられるあのトラップ、本当に寿命が縮むので勘弁していただきたい。
しかし実はこれ、驚くほど簡単な見分け方があります。
ひっくり返っているセミに遭遇したら、まず彼らの「脚」に全神経を集中してください。
脚が内側にキュッと閉じている場合は本当に絶命していますが、脚が外側にパカッと開いている場合は、気力満タンで生きている可能性が大。近づけば高確率でトラップ発動です。
ただ、この素晴らしいライフハックにも最大の弱点があります。それは「夜の暗闇では脚がよく見えない」という点。
ちなみに、夜道に私が実践している涙ぐましい対処法がこちらです。
- 小石や小枝を投げてみる
- ペットボトルの水を少しかけてリアクションをみる
- 日傘で防御しながら駆け抜ける
———はたから見れば不審者そのものですが、背に腹は代えられません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
毎年夏になれば嫌でも耳にする身近なセミですが、こうして振り返ってみると、意外と知らないアグレッシブな生態がたくさん隠されているものですね。
明日からの通勤・通学路は、ぜひセミの「脚」に注目しつつ、今回ご紹介したトリビアを雑談のネタとしてドヤ顔で披露してみてください。
それではみなさま、セミ爆弾に負けない素敵な夏を!


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